大事なポイント4点

パーソナルボタン配置システムによる、オーダーメイドボタン配置

市販のコントローラーのボタン配置は、「多くの人がだいたい使える」ことを目指して設計されています。しかし、指の長さも、掌の大きさも、関節の動きやすさも、人によってまったく違います。「特定の指だけ届きにくい」「長時間プレイすると特定の指だけ疲れる」「同時押しのときに押しにくい」——このようなことは、決まったボタン配置のコントローラーを使っている限り付きまとう問題です。

さらに問題を難しくしているのは、単にコントローラーに手を置いた時の形と、実際にボタンを押すときの指の形は、異なるということです。自作コントローラーなどでボタン配置を調整してみてもしっくり来ないのは、これが原因でした。
これを解決するため、ひぐらし屋は独自のシステムを開発しました。スマートフォンで撮影した手の写真と短い動画から手の形・大きさ・動きを解析、仮想空間上であなたの手を再現し、再現した手で膨大な数のボタン配置を「実際に押して」比較。数十個のコマンドをシミュレーションし、総合評価がもっとも高い結果を採用することで、勘や感覚に頼らない確実なボタン配置を実現します。

 

実際のボタン配置例

左が、実際にスマートフォンで撮影した画像です。(掲載用に左右を合成していますが、実際には片手ずつ撮影します)
対して右が、これをパーソナルボタン配置システムに入力し、スコアが最大となった配置です。
ここでは手の大きさや指の長さ、手の置き方などが異なる5人の例をご紹介します。

 

細かい手の寸法まで反映

ほぼ同じ大きさの手でも、人によって指の長さやホームポジションは必ず異なります。以下の例では、数ミリしか手の大きさが変わらない2人でも、導き出されるボタン配置は平均29mmも変わっています。

 

単純な採寸と異なる点

手のサイズを測り、その寸法に合わせてボタンを配置する方法は、オーダーメイドコントローラーを作る上で有効な手法です。しかし採寸だけで分かるのは、あくまで手を静止させた状態の大きさや形です。実際にコマンドを入力するときには、複数の指が連続して動き、あるボタンの位置が別のボタンの押しやすさにも影響します。
例えば以下の画像のように、指先にボタンを合わせただけの配置とシステムが導き出した配置は大きく異なっています。

ひぐらし屋では、こうした採寸では発見できないボタン配置を見つけるため、次の3つの要素を兼ね備えたシミュレーターを使用しています。

1. 静的な寸法ではなく、「動き」まで再現する。
手の大きさやホームポジションだけでなく、ボタンを押すときの関節や指の動きも仮想空間上で再現します。ひとつのボタンを押しやすい位置へ動かした結果、別のボタンが押しにくくなってしまう、といった配置同士の影響も含めて評価します。

2. 配置を「作る前に」比較する。
実物の試作品を何十台、何百台と作り、すべての配置を試すことは現実的ではありません。ひぐらし屋のシステムでは、数十万通りの配置候補を仮想空間上に生成し、実際のコマンド入力をシミュレーションします。その中から、さまざまな入力を無理なく行える配置を絞り込みます。

3. 感覚だけでなく、数値をもとに決定する。
それぞれの配置について、入力にかかる時間や指への負担、ボタンの押しやすさなどを数値として評価します。「なんとなく使いやすい」という感覚だけに頼らず、複数の評価結果を比較したうえで、総合的に優れた配置を採用します。

 

配置が出た後も調整可能

算出された配置は、配置図と分析結果としてお送りします。実際に見てみて「このボタンだけもう少し手前がいい」「全体を少し左に寄せたい」といったご希望があれば、mm単位で調整してから確定します。
さらにコントローラーに関しては、一定期間使用していただいてもご満足いただけない場合、一度だけ天板自体の再作成も可能です。

 

独自の画像処理技術

パーソナルボタン配置システムでは、仮想空間内に手を再現します。この際、手の大きさや形の再現度が非常に重要ですが、一般的な画像処理技術では数cm、撮影条件によってはそれ以上の誤差が出てしまう場合もあります。このためひぐらし屋では、企業で画像処理の研究開発に携わってきた技術者が独自の画像解析システムを開発し、誤差を数mmまで抑えることに成功しました。
これにより、精度の高いシミュレーションが可能になっています。